命はかぎりある事なり すこしもをどろく事なかれ

『法華證明鈔』／ 弘安5年（1282）聖寿61歳

仏と申すは正直を本(もと)とす

『法華題目鈔』／ 文永3年（1266）聖寿45歳

眉は近けれども見えず 自らの禍(わざわい)を知らず

『曽谷入道殿許(がり)御書』／ 文永12年（1275）聖寿54歳

仏法の鏡は過去の業因を現ず

『開目抄』／ 文永9年（1272）聖寿51歳

父母は常に子を念へども子は父母を念はず

『刑部左衞門尉女房御返事』／ 弘安3年（1280）聖寿59歳

総じて因果をしらぬ者を邪見と申すなり

 『顕謗法鈔』／ 弘長2年（1262）聖寿41歳

法華経修行の者の所(しょ)住(じゅう)の處を 浄土と思う可し

『守護国家論』／ 正元元年（1259）聖寿38歳

蘭(らん)室(しつ)の友に交り 麻(ま)畝(ほ)の性と成る

『 立正安国論』／ 文応元年（1260）聖寿39歳

さくらはおもしろき物 木の中よりさきいづ

『重須殿女房御返事』／ 弘安4年（1281）聖寿60歳

仏教をならはん者の父母　師匠国恩を忘るるべしや

『報恩抄』／ 建治2年（1276）聖寿55歳

三十三の厄は転じて三十三の幸いとならせ給ふべし

『四条金吾殿女房御返事』／ 文永12年（1275）聖寿54歳

道の遠きに心ざしのあらわるるにや

『乙御前母御書』 ／ 文永10年（1273）聖寿52歳