=いのちに合掌=
新しい年を迎えました。過去に思いを馳せ、未来に向かって志を立てる時でもあります。
ふり返りますと、人間の存在は奇跡の連続の賜です。両親が出会って生まれ、両親も祖父母がいてこそ生まれました。この奇跡を10代遡りますと、1024人になります。この中の1人でも欠ければ、現在の命はありません。今を生きている私たちの命は奇跡の連続が生み出したものです。この尊い「いのち」に合掌する姿を育てる1年にしていきましょう。
日蓮聖人ご遺文
『祈祷鈔』
このご遺文は日蓮聖人が、弟子に宛てられた書状とされています。
諸宗の祈祷について述べられながら、正しい信仰者への守護の姿について論を進められています。中でも事例を挙げられ、信仰の善悪による守護の姿の差を示されました。そして守護のもととなるのは報恩の心だと述べられています。さらに、合掌して正しい信仰に目覚め、安穏な人生をおくり、未来の成仏を祈ることを勧めておられます。
文永9年(1272)聖寿51歳