=励ましと受容=
優れた才能も、努力しなければ、枯れてしまいます。
また、才能だけに頼っていては、行き詰まることもあります。
そんな時の周囲の励ましは、あなたへの期待のあらわれです。柔和に受け止め、自分のものにすれば、才能が磨かれ、花が咲いていきます。この花はたとえ小さくとも、周りの人を幸せにします。
自分のためにだけではなく、他者のためにも、精進を怠らないようにしましょう。
『問注得意鈔』
このご遺文は、鎌倉幕府の裁判所である問注所に呼び出された富木常忍公に宛てられた手紙です。
「すでに知っている事であろうが」と、ことわりながら、問注所での心得を、従者に至るまで細々と指示されています。その姿から日蓮聖人の信徒への思いやりと気遣い、広い知識が伝わってきます。
聖人の適切な助言によって、富木公は落ち着いて問注所に臨んだと思われます。
文永6年(1269)
聖寿48歳