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今月の聖語

今月の聖語

心は器の如し

『秋元御書』/
弘安3年(1280) 59歳

=心を広げよう!=

「凹むという字は器のようでしょ。気分が大きく凹むということはそれだけ人間としての器を大きくしていることなんだ。スポーツ選手は身体を鍛えて疲労と休息を繰り返し、筋肉を発達させるよね。大きく凹んでいる時は心が疲れて休息が必要な状態。心も身体も疲労と休息を繰り返し成長していくんだよ」
人と意見が合わず、落ち込んでモチベーションが下がっている時に、友人が励ましてくれた言葉です。
人生は思い通りにならないことの繰り返し。自分と違った意見や考えがあるのは当然です。互いに刺激し合い、さらに自分と向かい合うことで心の器は広がります。そして相手をそのなかに受け入れることで人は成長していくのです。さまざまな出会いを糧として心を広げ、互いを認め合う大きな心の器で安穏な世の中を築いていきましょう。

◎日蓮聖人ご遺文『秋元御書』
下総の檀越秋元太郎兵衛宛の書簡。器類の供養に対するお礼状で、私たちの心身は器のようなものであり、その器に法華経の教え漏らさずしっかりためるようにと説かれています。
弘安3年(1280) 59歳