この生を空しうすることなかれ
『守護国家論』/
正元元年(1259)聖寿38歳
今月の聖語
『守護国家論』/
正元元年(1259)聖寿38歳
=誰かのために=
みんなそれぞれの立場で懸命に生きてます。健康な人であれ、病気の人であれ、本当にそう思います。善をなして悪をなさない人はなおさらです。仕事や家事、育児、介護、勉強、鍛錬…。すべて誰かのためになろうとする善です。
反対に悪とは故意に誰かに迷惑をかけること、また人や生き物などの心身を傷つけることです。それは自分の「生」の価値を下げます。そんなことをしなくても個々に価値は十分にあります。気づかないだけで一生懸命生きている別の側面が必ずあるからです。それがわかれば世の中はどんどん良くなっていくでしょう。
時には自分の存在を空しく思うこともあるでしょう。これを書いている私も同じです。でもやっぱり明日も生きていかなくてはなりません。誰も傷つけず、逆に誰かを助けながら、ともに生きていきましょう。
日蓮聖人ご遺文
『守護国家論』
日本が法華経と縁の深い国であることや、この世の中こそが浄土であると解き明かします。この現実社会、すなわち私たちの今生きている世界に価値があることを示したのです。
正元元年(1259)聖寿38歳