=心の姿勢=
「たぼらかす」とは、他者を邪な道に誘うことです。そして、その邪気によって、狂わされることを示しています。この狂いは、自分の欲によって、さらに大きくなってしまいます。
「たぼらかされない」ためには、正しい教えによって、心の姿勢を保つことが大事です。正しい姿勢は強さを呼びます。そして美しくもあります。
この美しい心を育てる身体の姿勢こそが「合掌」です。
「合掌」することによって、社会は安穏へと導かれるのです。
日蓮聖人ご遺文
『光日房御書』
このご遺文は現在の千葉県、安房天津に住んでいた光日尼に宛てられた手紙です。安房は日蓮聖人の故郷です。聖人は佐渡流罪などを示されながら懐郷の念を語られています。
以前の光日尼からの手紙を、故郷からなので急ぎ開いたところ、子息弥四郎が亡くなったことが告げられていました。聖人は弔意を示されながら、親子で互いに、正しい信仰に導き値うようにすれば、死後も必ず救われると説かれました。
建治2年(1276)聖寿55歳