=主師親の三徳=
主師親とは、お釈迦さまに備わった三つの徳のことです。
「主」とは秩序を
「師」とは智慧を
「親」とは愛情を
それぞれ意味します。
お釈迦さまはこの三徳を悟られ、世の中を安穏な社会へと導き、生きとし生けるものへ、この三徳を授けたいと願われました。
この願いを素直に受け止め、自らもこの三徳を備えたいと祈る姿が合掌です。日蓮聖人もこれを願っておられます。
『下山御消息』
このご遺文は、日蓮聖人が代筆して弟子日永の父に出されたお手紙です。
まず、念仏の信仰をしていた日永が、聖人の説法を聞いて法華経に入信したことを示されます。ついで経文に説かれている予言と、現実との一致を述べられ、法華経の真実を明らかにされました。
そして、親孝行のためにも正しい信仰をしなければならないと結ばれ、父親もこの書によって入信することになります。