=心田と仏種=
お釈迦さまは、私たちの心を田畑にたとえられました。
そして、教えを説いて心の田畑を耕し、仏になる種を植えられました。
天の光と地の養分がなければ、種は芽吹きません。
私たちの合掌の姿が、仏種への光と養分です。
自身の心田に合掌すれば養分になり、他者に合掌すれば光となります。
新年を迎え、改めて自他の仏種を信じ、豊かなみのりを祈りたいものです。
『撰時抄』
このご遺文は、題号から推察できますように《時》について論じられており、普通の《時》を超越した日蓮聖人の信仰の世界を詳説された重要書のひとつです。
聖人は、末法の《今》に必要な教えとその示し方、それを担う人のあり方について述べられ、これを実践し、その正しさを証明されました。
だからこそ門下に、同じ心となって信仰するように勧められたのです。
建治元年(1275)
聖寿54歳