こころ伝えて
三月十一日の東日本大震災、大変なことが起こってしまいました。その日、テレビはすべての予定番組をやめて震災のニュースにきりかえました。民放のコマーシャルもやめておいましたが、数日してからACジャパン(旧公共広告構)のものが流れるようになりました。
「こころ」はだれにも見えないけれど「こころづかい」はみえる
「思い」は見えないけれど「思いやり」はだれにでも見える。
あたたかいこころ、やさしい思い、その気持ちをカタチに…
「だいじょうぶだよ」肩を抱く父の手、「いつもみてるよ」ほっぺを包み込む母、「ずっといっしょだよ」手をつなぐ親。
忘れないでください。あなたの手で、伝えられることがたくさんあります。こどもに、あなたの手当てを。
日頃、あたりまえと忘れていたものを思いなおしました。私にも一歳半になる孫がいますが、こちらの言うことや、していることをじっと見ています。子どもと手をつなぎ、子どもを抱いてほおずり…。こうしたささいなことでもしっかり覚えています。「こどもに手当て」、こころがけねばと思います。お釈迦様も私たちをわが子と見つめて下さっているとお経に示されています。
胸が痛むのは東日本大震災で被災された家族のことです。子供を失った方の悲しみは言葉に尽くせません。これからどうやって生きていけばいいのかと呆然とたちつくしておられる姿に胸がいたみます。それでも頑張ろうと一歩踏み出されています。私達もせめて供養の志を忘れず、努めなければなりません。