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日蓮宗メールマガジン7月号

【今月の法話】

~お釈迦さまのご遺言~

本格的な夏を迎える7月となりました。

今年の下半期の始まりに、気持ちを新たに切り替えて、

「感謝して今日もにこにこ働きましょう」

さて、「終活」なる言葉が流行っています。

「家族に迷惑をかけたくない」との心遣いなのでしょう。

遺言書を用意し、葬儀などのプランをご自分で決められるのだそうです。

 

お釈迦さまはご遺言として皆さまにこの言葉を残されています。

「自灯明 法灯明」(じとうみょう ほうとうみょう)

自らを灯明として歩みなさい! 法・教えを灯明として歩みなさい!

 

他人に頼る・依存して生きるのではなく、主体性をもって自分で考え、行動しなさい。

その思考の基準・物差しは常に法・教えをもって考えなさい。

自分勝手な考え方は自分の成長の糧ではなく、むしろ妨げになるのではないでしょうか。

 

私は先生から仏教の眼目は「主体性の確立だ!」と教わっています。

アルコールやパチンコなどの依存症はすでに自分を見失っている状態です。

なんでもかんでも占いや風水、人に相談して行動するのは自己責任を放棄した主体性の欠如です。

視覚や聴覚などから受ける情報・刺激によって起こる感情に振りまわされるのも、思考や主体性の欠如だと教わりました。

なかなか厳しい指摘なのですが、その通りだと思います。

それらの状態を仏教では「無明」(むみょう)と言い、悩み・苦しみの原因と伝えています。

我々は灯しびとなる教えが無ければ「無明」明りの無い闇を闇雲に走りまわっているようなものです。

転んでけがをする程度であれば我慢すべきですが、崖や車に向かって闇を走っているとしたらぞっとします。

お釈迦さまから見たら、我々はその様な姿なのでしょう。

だからこそ、多くの教えを残して下さいました。

「依法不依人」(えほうふえにん)法によって人に依らざれ。

人の言葉ではなく、教えに根拠を求めなさい。

大聖人が大切にされた教えです。

人に頼らず、自分が灯しびとなって闇を明るくする。

法・教えを求めて人生を、心の成長の歩みを進めましょう。

【お知らせ】
日蓮宗宗務院伝道部より、今月の予定をお知らせ致します。

5日 月例金曜講話
15日 日蓮宗宗務院休業
28日 いのりの日