日蓮宗メールマガジン9月号
【今月の法話】
〜蓮の花の修行〜
仏教では蓮の花をシンボルとして大切にしています。とくに法華経は蓮の華の教えであり、日蓮大聖人もお日さまと蓮です。
蓮の花には特徴があります。
その1
ふつう植物は花が先に咲いてから実をつけるか、実がついてから花が咲きます。
蓮は花が咲いているときにはすでに実をつけています。
原因と結果が同時に存在していることを表現する花と受け止めます。
その2
蓮は泥水に咲きます。蓮の茎を切ると泥が出てきます。
泥を栄養にしてあんなにきれいな華を咲かせるのですね。
その3
バラに泥をかけてみると泥花になってしまいます。
蓮に泥をかけると、さらっと払い除けてしまいます。
表面に繊毛が生えているのです。
泥を栄養にして咲いていても、泥に汚されないのですね。
その4
古代蓮を観光名所にしているところがあります。
公共工事の際に出てきた1400年前から3000年前の種が開花したそうです。
永遠に近い年月をすぎても生命力を維持しているのですね。
その5
蓮の根、レンコンは泥の中にあり、他の蓮とつながっています。
蓮の華のご修行をする者同士、手を取り合って努力しようと伝えます。
法華経には法華経を修行する菩薩の姿をこのように説かれています。
「不染世間法 如蓮華在水」
世間の法に染まらざること蓮華の水にあるが如し
蓮の花が泥を栄養としても泥に侵されることなく、きれいに咲く。法華経を信仰する者は不平不満や悪口を言いたくなっても、言わないよう努力しましょう。
このような努力を蓮の花の修行、菩薩のご修行と言います。
誰にでも菩薩のご修行はできる。菩薩になれるのです。
お題目は蓮の花のご修行をする宣言であり、信念を作り、実行するための源でもあります。
【お知らせ】
日蓮宗宗務院伝道部より、今月の予定をお知らせ致します。
7日 月例金曜講話
12日 龍口法難会