日蓮宗メールマガジン2月号
【今月の法話】
もう十数年も前のこと、変わった面構えのぼくはん椿が我よ我よと真っ赤に咲き誇っているさまに目を奪われたことがあった。住宅街の庭先に突如として現れた。子丘程に大きくなった塊にしばし時を忘れ立ち止まってしまったほどである。今思うと、経文にある『』が降ってくるとはあの時の花を全身に浴びるようなものなのか。いやいや、それでは些か迷惑な感じがする。
「・・・天より曼陀羅華・摩訶曼陀羅華・曼殊沙華・摩訶曼殊沙華を雨らして、
仏の上及び諸の大衆に散じ・・・序品第一」
そもそも花が降ってくるということはどういうことなのか。インドの気候によってなのか、生息する花の種類は少ないという。だから、花を捧げるという行為は大変貴重なことの表れなのである。そのなかでも、一番美しいであろうインドの蓮の花が天から仏さまの御上に降ったということは、仏さまの教えに感嘆し帰依したということを意味するのである。
そして、その美しい花が仏の上だけでなく、大勢の者の上に散ったということことにも注目しなければならない。仏さまの教えに一遍でも触れたものは、たとえ理解したか否かにかかわらず、縁を結んだということになる。その縁をもとに、どのくらいの年月を経るのか、現世では叶わぬのか、早かれ遅かれ、仏さまに近しい者となろうという約束を頂いたわけである。いわゆる、我々のことである。
美しい経文の表現は、ただ情景を描いただけではなく、行いそのものに意味合いが織り込まれているのである。そのサインを逃さぬように紐解いていきたい。
【お知らせ】
日蓮宗宗務院伝道部より、今月の予定をお知らせ致します。
1日 月例金曜講話
3日 節分会
15日 釈尊涅槃会
16日 宗祖降誕会
この度、日蓮宗ポータルサイトでは「行きつけのお寺をつくろうプロジェクト」をスタートしました。
※詳細は、後日専用ページをもってご説明させて頂きます。
このプロジェクトの第1弾として、ドキュメンタリー映画「happy」の上映会を通して “幸せについて考える” というイベントを開催致します。
上映後にはプロデューサーである 清水ハン栄治 氏をお招きしてのトークセッションを予定しております。
期 日 平成25年3月13日(水)19:00〜開演予定
場 所 新宿常圓寺
参加費 1000円
人 数 先着順100名分
問合せ 日蓮宗宗務院伝道部
tel (03)3751-7181
mail denndo@nichiren.or.jp
共 催 寺子屋ブッダ
ぜひ、ご友人お知り合いをお誘い合わせの上ご来場下さい。