永遠
世界の諸宗教は、それぞれの思想体系のなかに時間論を含み、なんらかの形で永遠の問題に触れます。大別すると3つほどの類型がみられます。
- 莫大な数量の神話的な時間によって永遠を象徴する。
仏教では〈劫〉の思想に発展します。 - 円環的に回帰する無制限の時間によって永遠を表す。
仏教では〈輪廻〉思想へと発展し、日本では六道と結びつき〈六道輪廻〉信仰として定着します。 - 時間を超越する無限性ないし、無時間性として永遠を示す。
仏教では〈久遠実成〉の本仏といった捉え方にもつながりました。
このように仏教思想の中にも、これら3つの類型に対応する時間論が併存しています。