じつは身近な仏教用語

娑婆

【しゃば】

【s:sahā】

一般的には、この世、世の中のことを表す言葉です。

原語はサンスクリット語[sahā(サハー)]の音写になります。

音写ですので娑婆という文字自体に特別な意味はありません。

仏典(例、『妙法蓮華経』如来寿量品第十六)では娑婆世界と表し、仏国土である浄土と対に用います。

娑婆は他の呼び方で忍土(にんど)と表現する事もあります。

これは、サンスクリット語のサハーが意味する「耐え忍ぶ」という意味から訳されたものです。

娑婆を、かつての刑務所などではスラングとして、外の世界・一般社会を指して用いる言葉でもありました。

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