じつは身近な仏教用語

【が】

【s:ātman】

原語のアートマンは、人によって様々なイメージをもつ単語だと思います。

語源に遡ると、ドイツ語のAtemと同じく、気息、呼吸を意味し、本体、霊魂、自我などを表します。インドの諸哲学が個人をさらに掘り下げて、常住・単一・主宰的なアートマンを最重視するに対して、仏教は固定的で不変なアートマンを否定します。

私たちは、日常の中で色々な食材の命を頂き、関係する人々に影響を受けながら成長していきます。つまり様々な影響や諸条件が集まって構成される存在であるので、アートマン「我」とは常に変化する存在であると定義します。

また、勘違いされやすい「無我」もニヒリズムではなく、固定的な我は存在しないと捉えて頂ければと思います。

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