じつは身近な仏教用語

うろうろ

道に迷ったり、どうして良いのか判断できずに困って彷徨っている様子を、一般的に「うろうろする」と表現します。

〈うろ〉とは漢字で〈有漏〉と書きます。

これは様々な心の汚れを表す総称です。煩悩と同じような意味と思って下さい。

サンスクリット語では有漏を[sāsrava(サースラヴァ)]と書き「流れ出る」ことを意味します。

私たちの六根(五感+意識)から煩悩が流れ出て、心が惑う状態を有漏と言いますが、それが重なり〈うろうろ〉と表現されるようになりました。

一方、流れ出る煩悩や汚れが無い状態を〈無漏(むろ)〉といいます。

ですので、あえて覚りに至った人を表現するなら〈むろむろ〉となります。

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