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あんのん基金

平成26年1月10日

陸前高田に仕事をつくり人を呼び込むしくみをつくる

一般社団法人 生命環境産業振興協議会

団体名:一般社団法人 生命環境産業振興協議会

事業名:陸前高田に仕事をつくり人を呼び込むしくみをつくる

支援金額:5万円(26年1月)

【団体紹介】

千年先の陸前高田の未来を見据え、多様な「いのち・生命」のあり方を大切にする価値観に基づき、まちの再生や産業復興を地域主体で創造していくことが目的の団体です。

 

【活動内容】

・産業復興、雇用創出に資する活動を行う。

・目的を達成するための資金調達および実行のための基盤整備を行う。

・多様な「いのち・生命」のあり方を大切にする価値観の発信、活動の普及啓発を行う。

【支援事業について】:陸前高田に仕事をつくり人を呼び込むしくみをつくる

岩手県陸前高田市の人口は、震災前は約24,000人でしたが、震災後、死者・行方不明者で約22,000人となり、現在市のHPでは約20,000人と伝えていますが、実態は15,000人くらいではないかという声もあります。震災後、仕事の関係で人口が市外、県外へ流出、今後も続くことが想定されます。

そのような中、有効求人倍率が8月時点で2.02倍であり、求人数は増えているが求職者が減っているという深刻な課題があります。人がいなければ現場が回らない、そのような事態が起きています。

私たちは、こうした課題を解決するために、陸前高田に仕事をつくること、地方で働きたい若者を都市部から呼び込むしくみをつくっていくことを準備しています。

これまでも、陸前高田にIターン、Uターンした方も含む地元の方40人を対象に、起業支援や新規事業を立ち上げるための支援を行ってきました。こうした実績も活かしながら、地元の方を対象にした起業支援に加え、市外県外から陸前高田に興味を持ち継続的に訪れる人を増やすために、関東圏の方々を対象に陸前高田を知って頂くための「陸前高田の魅力発掘体験プログラム」づくりに着手しました。地元の方々にも市民講師となっていただいたり、地元の食を提供いただいたりと、陸前高田の方々にも「出番」をつくることに注力しています。

今回、ご縁もあり、明治学院大学の学生たちとともに、旅行会社 株式会社エイチ・アイ・エス、陸前高田の企業 株式会社なつかしい未来創造、その構成メンバーの一員でもある東京の株式会社ソシオ エンジン・アソシエイツの協力も得て東京近郊の小学生を対象とした被災地学習ツアーを企画・実施しました(主催は明治学院大学、弊団体は協力というかたちでの参画)。2泊3日のプログラムで、1泊はホームステイを行うものです。プログラムの中では地元の方々が大切にしているお祭り行事に参加したり、まちの人々から学び、自らボランティアできることを考え提案、実施することにも試みました。地元の方々と触れ合う中での何気ない会話から、悲しみや辛さ、苦しみを乗り超えて前向きに生きていく地元の方々の姿や、立ち上がっていくまちの姿は、参加した子どもたちだけではなく、ツーを企画し、付き添いで訪れた大学生にとっても刺激となったようです。今でもホームステイの方々との文通が続いていたり、陸前高田市に移住した学生もいます。

私たちは、今回のツアー事業を基軸に、対象となる方々とその対象に合わせた内容を増やし、複数の学習ツアーを組立て事業化し、陸前高田と関東近郊をつないていくことを継続させていきたいと思っています。

【社会へ向けて】

被災した地域が復興するにはまだまだ相当時間を要します。地域がたちあがっていくためには、人がいないことには始まりません。陸前高田は被災した街ですが、それだけの街ではありません。人と自然、人と人とのつながりが感じられる街です。こうした街に魅力を感じ、何度も足を運んで下さる方もいて、移住する若者も少しずつですが増えています。地域を愛する人を増やすこと、また生きていくための仕事をつくること、住む環境を整えることで、地元に留まる人、市外から移住する人を増やしていきたいと考えます。

このような人口減少問題は陸前高田に限ったことではなく、全国の地方が抱える課題です。都市部に人口が一極集中するのではなく地方に流動させるしくみをつくることは、これから人口減少社会を迎える中で必要不可欠のことではないかと考えます。

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