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あんのん基金

令和5年3月

シェルター「雨宿り」の運営事業(宿泊提供・一時保護)

認定特定非営利活動法人10代・20代の妊娠SOS新宿‐キッズ&ファミリー

団体名:認定特定非営利活動法人 10代・20代の妊娠SOS新宿―キッズ&ファミリー
事業名:シェルター「雨宿り」の運営事業(宿泊提供・一時保護)
事業期間:2023年4月~2023年12月
支援金額:40万円

 

【団体紹介】

私たちは「望まない妊娠」や「予期しない妊娠」をした若者たちの悩みや課題に寄り添い、必要な検査や手続きに同行し、本人が納得のいく選択をできるように相談援助を行います。行政や関係機関と連携し当事者の支援につなげていきます。出産後についても自立援助や就労など生活の自立を目指します。また体のしくみと役割や、妊娠や避妊等の必要な知識の啓もう活動をすることで、性被害や望まない妊娠を予防する力を高め、母体を守り子どもの虐待を予防していきます。さらに孤立しがちな特別養子縁組の親子や乳幼児を育てている家庭や子どもとの交流、育児相談やセミナーを行い、虐待予防と子どもの命、家族を守ることを推進しています。

 

【活動内容】

妊娠葛藤を抱える12歳から20代前半の若年女性層に特化して「寄り添いと伴走」「自己決定」の尊重を基本に支援をしています。

1.相談支援事業
メール相談は24時間365日、電話相談は年中無休で18時から24時まで対応しています。相談者の個々の状況に応じて必要な行政機関と連携、福祉の窓口や病院同行などアウトリーチ事業を中心に行っています。

2.宿泊提供・一時保護
困窮し住まいも無い若年妊産婦及び若年女性の安心安全を守る緊急避難先として機能しています。

3.食糧支援・物品提供
困窮する母子家庭に向けて月に2回、合計300キロ以上の食糧を宅配しています。ほかにオムツや育児用品など。

4.啓発事業・講演会
人権や性教育の正しい知識の普及のための活動です。年間に60件以上の依頼があります。

5.歌舞伎町夜間相談室及び夜間パトロール
新宿区は日本最大の繁華街歌舞伎町を抱えています。新宿区とも連携しながら、毎週金曜と土曜の夜、町内に相談所を開設しています。巡回パトロールを行い若年女性たちに相談窓口のカードを必要グッズと一緒に手渡しながら声掛けしています。夜間相談所に訪れるのは、傷つけられ大人を信用しない若年女性たちです。彼女たちと焦らず信頼関係を築くなかで、福祉行政の窓口や病院に同行。就労支援等を行い生活の立て直しに伴走しています。

 

【事業の概要】

虐待やDVや性被害などによって行き場をなくした10代や20代前半の女性、或いは妊娠葛藤を抱えた若年女性たちの命と安全安心を守る一時保護の場所を提供します。場合によっては乳幼児を連れての滞在も可能。
不適切な養育環境にいたため、掃除・洗濯・料理等の日常生活の仕方が身についていない女性が多く、滞在中に一緒に生活の仕方や金銭管理の仕方、就労支援や高卒認定試験の学習支援等を行い、生活の立て直しを目指して伴走支援を行います。
また、望まない妊娠だったとしても、出産後に自分で育てる選択をした若年母子が育児相談をしにくるケースや、中絶や出産した子どもを養子縁組等で手放した女性がグリーフケアを必要として来所し、スタッフと会話をする中で自己肯定感や自信を回復する場所にもなっています。
全国と新宿区内及び歌舞伎町界隈を主な活動場所として事業を展開しています。
相談窓口の周知を図りながら、電話相談、メール相談、同行支援を中心とした事業を展開しています。
乳幼児を育てる親子の育児相談、育児支援、コロナ禍が終息したら交流のつどいなどを行います。
新宿区をはじめとした行政や病院、他団体と連携して若年妊産婦の支援の充実を図り、若年妊産婦の命と胎児及び乳幼児の命と安全安心を守り虐待予防に寄与しています。

 

【事業の意義】

宿泊提供・一時保護について
困窮して住まいを無くしている、虐待やDV(ドメスティックバイオレンス)で逃げている、家出をしたものの部屋を契約するお金が無い、安価なネットカフェ暮らしをしていて、そのお金も無くなると泊めてくれる男性や友人宅を転々とする中で妊娠し、精神を病み希死観念に陥っています。
このような若年妊産婦や若年女性たちの命と安心安全を守る緊急の救済策としてのシェルターの存在は必要です。若年妊産婦には行政の支援につながるまでの間「母子ともに安心・安全に過ごせる一時的な滞在場所」として活用されていますし、DV環境に身を置いていれば一刻も早くそこから脱出しなければなりません。
また中絶や出産後辛くなった時にシェルターに来て一緒に食事を作り食卓を囲みながら、悩みや愚痴をこぼし元気を取り戻していく場になり、自己肯定感を高め、社会的自立を目指して料理・洗濯・掃除などを一緒に行い生活指導や、金銭管理能力の取得、就労相談の役割も担っています。
家族関係が難しいときは、関係修復の仲立ちの場所として機能しています。

 

【社会へ向けて】

若年女性(11歳~20歳前半)の妊娠葛藤を中心にした悩みに寄り添い支援をしています。アウトリーチを基本とした相談支援事業を中心に活動をしていますが、虐待やDVから逃げて来た若年妊産婦の安心安全を守るために、一時保護滞在ができるシェルターの運営も同時並行でおこなっています。今、歌舞伎町で「立ちんぼ」をしている女性なども含め、家族からの虐待などが原因で行き場を失い路上に立たざるを得ない女性たちが妊娠した際には、いったい誰を頼ればいいのでしょうか?私たち法人はそのような社会課題の解決に向けて草の根で日々活動を行っています。
ぜひ若年女性とその子どもの命を守るために、少しでもたくさんの皆さんに私たちの活動を知っていただき、応援していただけたらと切に願っております。

ご寄付 – にんしんSOS新宿 (10dai20dai-ninshin.com)

ご寄付をいただきました方には、毎月活動ニュースをお送りしています。

 


パトロールを行っている夜の歌舞伎町。(写真左)
利用者と一緒に作ったご飯。ふだん食べられない野菜をたっぷりと。(写真中央左)
シェルターのリビング&ダイニング。ここで一緒にご飯を食べたり、相談を受けたり。(写真中央右)
シェルターに設置している洗濯機。初めて使う子も多く、使い方から説明している。(写真右)

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