令和4年5月
ミャンマー緊急支援事業
団体名:特定非営利活動法人 パルシック
事業名:ミャンマー緊急支援事業
事業期間:令和4年1月~6月
支援金額:20万円
【事業の意義】
ミャンマーで2021年2月に発生した国軍によるクーデター。民主主義の崩壊と、それに伴う国軍による市民の殺害などの人権の蹂躙は、日本がこの現状に対してどう対処するのか問われる問題でもあります。2022年8月19日現在、2,200人以上の市民が国軍により殺害され、1万5,000人以上が逮捕されています。こういった現状に対し、世界的に国軍を非難し、民主化勢力により樹立した国民統一政府(NUG)を支援する動きが広がっています。他方で、残念ながら日本政府の曖昧な態度は、多くのミャンマー市民を落胆させています。そういった背景から、日本の市民がまず声をあげ、具体的な活動を開始することが重要と考えています。
【事業概要】
家族が国軍によって逮捕されたなど、緊急に支援を必要とする世帯に対して、現地で活動している現地協働団体を通じて食料や医薬品を配布しました。
また、ミャンマー国軍によるクーデターと国軍の統治に対抗すために、市民不服従運動(CDM: Civil Disobedience Movement)に参加したことで、職を失った世帯や、国内避難民となっている世帯を対象に、最低限の食料や医薬品などを購入できるように現金給付支援を実施しました。(写真:国内避難民となり現金給付を受け取った世帯が住む家屋)
【支援金の使途】
【活動実施状況】
- 食料品、医薬品の配布
現地の提携団体を通じて、ヤンゴン周辺地域の747人に米・乾麺・食用油を、200人にマスクや消毒液を含む家庭用の医薬品を配布しました。
妊娠中の女性や子どもが多い世帯、障がいを持つ人などに優先的に配布しました。
配布した947人中、538人が女性、409人が男性でした。
- キャッシュアシスタントの配布
現地の提携団体を通じて、ヤンゴン周辺地域に住む279人(女性201人、男性78人)に対して、日本円で約6,500円の現金給付支援を実施しました。
保健分野の公務員だったAさんは、市民不服従運動(CDM)に参加したことで、月額約2万1千円あった収入が途絶えてしました。現金給付支援を受け取った後、Aさんは「いただいたお金は、困難な状態にいる私たち家族を大いに助けてくれるものです。生後1か月の赤ちゃんと妻のために、清潔な衣服と栄養価の高い食品を購入することが出来ました」との声を届けてくれました。(写真:現金給付を受け取ったAさん)
パルシックのウェブサイトでは、支援を受け取った人びとの声を掲載しています。
詳しくは以下をご覧ください。
https://www.parcic.org/report/myanmar/myanmar_support/
【団体の紹介】
パルシックは、地球の各地で暮らす人と人が、国家の壁を越えて助けあい、支えあい、人間的で対等な関係を築くことを目指して活動するNGOです。国際協力とフェアトレードを主な活動内容としています――ただし、国と国の協力である国際協力ではなく、市民と市民との協力と言う意味で「民際協力」と呼んでいます。とくに外国の占領や侵略あるいは紛争の下で、近年増えている自然災害によって、自立的な発展を阻まれた人びとが暮らしを取り戻すことに協力する活動を重視します。
現在パルシックでは、ミャンマー緊急支援事業への寄付金を募集しています。民主主義を守るために立ち上がりながらも苦境に立たされている方々の支援のためにも、是非ご寄付をお待ちしております。
詳細は以下をご覧ください。
https://www.parcic.org/news/19798/
また、パルシックの趣旨に賛同し、総会等を通じてパルシックの活動に参加していただける会員も募集しています。会員となってぜひパルシックを支えてください。