令和2年2月
イラク北部・バルダラシュ難民キャンプにおける妊産婦等医薬品緊急支援
団体名:特定非営利活動法人JIM-NET(日本イラク医療支援ネットワーク)
事業名:イラク北部・バルダラシュ難民キャンプにおける妊産婦等医薬品緊急支援
支援金額:41万円
【団体紹介】
特定非営利活動法人JIM-NET(日本イラク医療支援ネットワーク)は、2004年から活動を始め、戦争の影響によってがんや白血病などにかかるイラクの人々が、医療を受けることができ、命が助かることを目指し活動しています。その中でわたしたちは、①効率よく、②専門性をもち、③継続的に支援を行うとともに、平和で安心できる社会作りに尽力したいと考えています。
また、国内外を問わず放射能汚染から人々を保護するために必要な活動を行い、現在は福島県にて、子どもたちを放射能から守る活動を行っています。また混乱状態が続くシリアにて、困難な立場に立たされている人たちにも支援を広げています。
【活動内容】
イラク小児がん支援
▶医薬品支援・貧困患者支援(バグダード・バスラ・アルビル・モスルの4都市)
▶医療従事者研修・がんの子どもを支える社会づくり
▶JIM-NETハウス運営(小児がんとその家族のための総合支援施設)
緊急支援
▶シリア難民支援(イラク)
妊産婦及び乳幼児支援・収入創出
▶シリア及びイラクの国内避難民への医薬品支援
福島支援
▶子どもたちの保養キャンプ支援
【支援事業について】
2019年10月9日、トルコによるシリア北東部侵攻により約17,000人(国連統計)のシリア難民が隣国のイラク・クルド人自治区に避難しました。難民の多くはドホーク県にあるバルダラシュ難民キャンプに収容されており、短期間に多くの難民が越境したことで当局の手続きは混乱し、キャンプ内では食糧や生活物資、医薬品が不足している状況です。
JIM-NETでは、ドホーク県保健局が管轄するキャンプ内の病院に対し、妊産婦や新生児が必要とする医薬品の支援を2ヵ月間行うことを計画しています。また、保健局の要請に基づき、他の不足している医薬品の援助も行います。
今後冬の到来で、キャンプという厳しい環境の中、感染症やその他疾患が増加することが予想され、医療物資の早急な援助が求められています。
【社会へ向けて】
不安定な情勢が続くシリア、北東部では更に追い打ちをかけるように多くのシリア人が難民となり隣国イラクに逃れています。
難民キャンプでの生活は最低限度の衣食住が確保されるとは言え、厳しい環境のもと、彼らは苦難の中で生きていかなければなりません。気候も厳しく、冬は零度近くまで気温が下がります。
物資の配布も十分ではなく、その中でも人々の健康に関わる医療についてはキャンプに住む約60%が何らかの医療支援を必要としています。
JIM-NETはイラクにおいて主に小児がん支援を行っていますが、2014年からは紛争による影響で避難を余儀なくされたシリア人に対して妊産婦支援を難民キャンプにて行ってきました。現在も乳幼児への粉ミルクの支援や超音波医師派遣等の支援を現在も継続しています。大きな支援団体ではカバーできない部分をカバーし、少しでも必要とされる医薬品を提供することで難民キャンプに住む人々の健康が守られるものだと考えます。引き続き、皆様のご協力をお願いいたします。