平成27年5月10日
スラム発!スクールバックが運ぶ女性と子どものエンパワーメント
団体名:特定非営利活動法人 Little Bees International (LBI)
事業名:スラム発!スクールバックが運ぶ女性と子どものエンパワーメント
支援金額:20万円(27年5月)
【団体紹介】
この団体は、ケニアの首都ナイロビのコロゴッチョスラムを中心に、アフリカの貧困地域に暮す人々の生活自立に向けたコミュニティ開発支援を行います。特に、職のない女性のHIV感染者の就業支援、貧困家庭の子ども達の就学支援、HIV等の疾病抑制のための啓発活動を含む公衆衛生環境の向上等、女性と子どものエンパワーメントを目的とします。また、スラムに暮す人々と東日本の震災地域に暮す人々の交流を中心に、日本の市民社会に広くアフリカのスラムの実態を知ってもらい草の根での市民交流を促進させ、幅広いセクターからの支援を募るとともに、アフリカと日本をつなぐ橋となることを目指します。
【活動内容】
コロゴッチョスラムの人々、特に社会的に脆弱な環境にある、女性と子どものエンパワーメントを目標に活動を行っています。現地での活動の主体は、コロゴッチョの出身者であり、現地LBIケニア代表を務める経験豊富なコロゴッチョの女性たちのリーダー、フローレンスと”Korogocho Smart Woman Group”。コロゴッチョスラムで子供をもつHIV陽性の女性たちを中心に結成された、女性の就業・自立支援のための団体です。フローレンスと3人のサブリーダーのイニシアティブの下、ジーンズ工場から提供された余剰デニム生地を再利用したスクールバックづくりやスクールユニフォーム、アクセサリーの製作も行っております。もちろん、日本の優れた知見・豊富なリソースもスラム支援に生かしていきます。LBIで作成されたスクールバックやスクールユニフォーム、アクセサリーは、NGO団体や地域のコミュニティースクール関係者等により購入され、一般の市場にも出荷していますが、その売上がメンバーの収入源となります。また、同時に、スクールバックはスラムの子どもたちに、NGO団体を通じて無償で配られ、教育支援活動にも充てられています。このほか、女性への啓発活動であるRH向上プロジェクト(公衆衛生事業)、現地におけるセミナーの開催や、また現地NGO団体とのコラボによる、Mottainai普及活動や植林活動も、日本の環境活動に力を入れている民間企業にも協力を呼び掛けながら、実施しています。
【支援事業について】
ケニアのより幅広い層に、LBIブランドのバックを届けるため、そして持続可能な活動につなげていくための資金調達の手段として、マーケティング活動にも最近は力を入れています。
【社会へ向けて】
ケニアの首都ナイロビは、世界的なスラム都市であり、首都人口の約4分の1、百万人以上が、非常に貧しいスラムでの生活を余儀なくされています。特に約20万人近くの人々が暮すコロゴッチョスラムは、その名の由来(“useless(無用のもの)”)どおり、近隣のスラムからすらあぶれた社会底辺層の人々が集まる地区となっています。極度の貧困状況にある無法地帯で、仕事のない女性たちは、簡単にセックスワーカーの道を選び、HIVも蔓延。子供たちは学校にも通えず、病気になっても医者にもかかれず、電気や水、そんな基幹インフラすらない状況にあります。安全面から、そして地域への偏見から地元の人たちですら入ることに抵抗を感じるコロゴッチョ地域。当然、政府や国際NGOからの支援も十分には届いておらず、援助の空白地帯となっているコミュニテイの持続可能な発展を目指し、ここ日本から支援活動を展開しています。人は誰しも、生まれる時代・場所は選べません。だからこそ、より恵まれた環境下で生を受けたものは、そうでなかった方たちに、日常の中で当たり前のように享受している恩恵を分け与える義務と責任があるのではないでしょうか。LBIケニアの仲間たちをはじめ、コロゴッチョスラムに暮す人たちは、絶望的な状況下にありながら、それでもなお、「生まれ育ったコロゴッチョが好きだから、何とかしたいんだ。」と希望を捨てずにいます。そんな、彼らに明日への希望を、そして、日本の人たちに、アフリカの人たちのあたたかさ、優しさを感じてもらえるように、一人一人の小さな力を合わせたつながりが、笑顔で結ばれていく関係につながっていくように、スラムで暮す一人でも多くの命が生まれたことに感謝できるような、そんな社会を築くお手伝いをしていきます。