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あんのん基金

平成26年10月24日

モザンビーク共和国・カーボデルガド州・ペンバに建設中のスラムの学舎『寺子屋』建設・防犯工事

モザンビークのいのちをつなぐ会

団体名:モザンビークのいのちをつなぐ会

事業名:モザンビーク共和国・カーボデルガド州・ペンバに建設中のスラムの学舎『寺子屋』建設・防犯工事

支援金額:92万4,875円(26年10月)

【団体紹介】

2015年の人間開発報告書(国連開発計画UNDP)によると、モザンビーク共和国の人間開発指数は世界最下位から10番目の178位。前年度よりも8位順位が上がったものの、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)が非常に脆弱な国であります。同時に最貧国でもあるモザンビーク共和国の中でも北部のカーボデルガド州は貧困率が特に高く、50%を超える失業率、教育の質やモラルの低さ、乳幼児死亡率の高さ、安全な水や食料へのアクセスの未整備など、解決困難な課題を多々抱えています。モザンビークのいのちをつなぐ会では、モザンビークに住む老若男女が創造的かつ自律的に生き抜くために必要な「知識と知恵」を日本との協力によって注ぎ、教育や健康、公衆衛生、食、環境等のQOLの向上に努める団体です。

【活動内容】

<主な活動>

○スラムの学舎『寺子屋』の建築(2013年3月~)

○英語、音楽、絵画、格闘技、工作、道具の修理の指導(2013年4月より日常的に実施)

○Quissanga地区でのトイレと井戸の設置(2014年4月~2014年8月完了:TOTO環境助成金)

○草の根・人間の安全保障無償資金協力(GGP)

2014年7月8日、日本大使館による最終視察終了。9月より20の村に井戸とトイレを設置するプロジェクトが始動する予定。現地NGO・GSBと協働。

○浄水器(インド製のカートリッジ使用)の制作と配布(2013年11月~現在)

○家庭でできる手作り木炭浄水器の指導(2013年4月~定期的に実施)

○食べた野菜や果物の種から育てる家庭菜園(2013年4月~2013年8月)

○鉛筆、消しゴム、シャープペンシル、紙(各100セット程度)を子供たちへ提供(2013年10月)

○スラム地区でのゴミ拾い活動(2013年6月)

<活動に至った経緯>

代表の榎本恵は2000年日本にて起業サポートを行うプランニング・メイを創業。2012年8月、日本のバイオマス燃料企業のモザンビーク共和国進出をサポートする業務をきっかけに、初めてアフリカの地を踏む。現地で目の当たりにした環境問題と貧困問題のジレンマを解消すべく、バイオマス燃料企業の半年間の業務終業後、2013年4月『モザンビークのいのちをつなぐ会』を設立。自らペンバのスラム地区(非黒人居住者は榎本ただ一人)に住み、水、公衆衛生、農業系現地NGO(非外資)と協働し、カーボデルガド州僻地の村々の水、衛生問題、持続的農業の推進、及びペンバのスラム地区が抱える栄養不足や病気、貧困の根底にある知識不足や道徳観の欠如の解消、および子供たちへの学びの機会を増やすべく、日本に住む人の力をつなぎ精力的に活動を展開している。

【支援事業について】

<スラムの学舎『寺子屋』プロジェクトについて>

当会モザンビーク事務局が位置するペンバのスラム地区では貧困と無教育の連鎖が著しいため、2013年の4月から当会の拠点となるスラムの家の庭などを使い、近所の子供たちをメインに、当会を支援するモザンビーク人のボランティア青年とともに、道徳・読み書き・語学・絵描き・音楽・工作・ケガの手当などの指導をほぼ毎日行っている。当該地域の治安の悪さや閉鎖的なコミュニティのため約50名にしか指導できていないが、この1年半あまりで子供たちは挨拶や整理整頓、読み書きができるようになっており、主体性や道徳観が身に付いている。当会では、より多くの子供たちに対して良好なインパクト(予測:月間150名)を形成するため、スラムでも治安の良い場所に、“開かれた学舎『寺子屋』”用の土地(18mx12m)を購入し建設(建築面積80㎡)を開始した。しかし外資企業等の建築ラッシュによる建材価格の急騰も相まって、当初予想したコストをオーバーし、7月以降完成まであと一踏ん張りの過程で、作業を休止せざる得ない状況である。そこで「日蓮宗あんのん基金」にご支援いただくことで、床壁面の補強(現在ブロックと屋根はすべて建築完了)、防犯のための外壁・玄関の鉄柵、屋外簡易トイレの建設工事を実施し、2015年3月より『寺子屋』をオープンし、スラムに住む子供たちへの教育を行っていく。

【社会へ向けて】

当該スラム地区には、学校はあるものの、誰でも気軽に学びを得られる開かれた場が存在しません。教育に無関心で子供を学校に行かせない親が多く、男は泥棒・女は娼婦という末路が日常である恵まれない環境で、子供たちは自分の名前さえ書けず、将来の夢さえ考えたことがなく、学ぶ楽しさに触れることなく育ってしまっているのが現状です。当会がこれまで1年半に渡りスラムの拠点の庭で行いその効果を上げてきた子供たちへの教育・指導を、皆に開かれ、かつ教室とミニ図書館も完備したスラムの学舎で永続的に行うことで、教育のベースである“興味をもつ”“もっと知りたくなる”“幅広い好奇心を育む”を可能とし、子供たちが夢と希望をもち、自ら積極的に善き行動をする大人への道を創造します。

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